「未だ定まらず」前田司郎(写真手前中央)
実は定まっていることなど何一つ無いのかも知れない。
この公演に関してもそうだし、人生のようなものにしてもそうだ。前田と申します。普段は五反田団という自分の劇団で、戯曲を書いて演出をしていますが、今回は演劇集団円さんのお招きを受け、ここでこういう形態の公演をさせていただくことになりました。それに先立って、ワークショップをして円の俳優さんたちと交流する機会をいただき、このような面白いキャストで公演をさせていただくことになったのですが、今はその公演の3ヶ月くらい前です。まだ何も書いていません。いったいどんな話になるのか、どういう芝居になるのか全くもって未定なのです。別に決めてしまうことも出来ますが、そうしたくないのです。何が出てくるかわからない面白さこそ、この公演の意味ではないか、と思うからです。どうせなら、無難なものよりも、ぼろぼろに破綻したものの方が良い。何も考えずそういう勇気を持てるのも今のうちでしょう。稽古が始まったりしたら、無難にしようと思う保守的な心と戦わないといけないです。今の勇気を持ち続け、冒険心に満ちた、面白い作品になりますように。
キャスト
野村昇史 福井裕子 田原正治 磯西真喜 吉澤宙彦 入江純
玉置祐也 秦由香里 戎哲史 千葉三春
1997年に19歳で五反田団を旗揚げし、脱力系ともいわれる飄々とした姿勢と自然体で「人間」の滑稽さ、切なさ、いとおしさを描き出す劇空間が人気を博し、2008年には、「死」をモチーフにした「生きてるものはいないのか」で岸田國士戯曲賞を受賞した前田司郎。
日常の人間関係の哀れさやおかしみを克明に描き出し、大きな社会を照らし出すという手法が高い評価を得、演劇はもちろん、小説、ドラマの脚本などでも活躍中。
問い続ける演劇の在りようが全く異なる前田司郎と演劇集団円の「演劇」を「神」と言い換えた時、その相異なる二つの信仰の相違を探って、異なる信仰の中に何か通じる「祈り」のようなものを見つけ出しそれを舞台にできたら、その舞台は、ひとつの真理のようなものに少しだけ近いものになるかも知れない。自由に、柔軟に、新しい時代の演劇の在りようを追及する円にとって新たな取組みとなる意欲作。
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