朝日新聞 10月16日[金] 夕刊
劇評その2
ブログ 江森盛夫の演劇袋
劇評その1 10月13日[火] スポーツニッポン 木村隆氏
A SKULL IN CONNEMARA
あらすじ

7年半前に妻を交通事故で亡くしたミックは、ひとりアイルランドの西の果て・リーナンの村で暮らしている。尋ねてくるのは、近くに住むメアリー。ミックのポーテインをせびりながら、長ったらしいお天気ニュースやら猫の結婚ばなしやらチャリティーで教会が開くビンゴゲームの話に余念がない。しかし、メアリーの話の端々に奥歯にものが詰まったような・・・
がある。
それは、彼の妻の死にまつわる妻殺しの噂が村中でささやかれているからだ。
ミックは、警察と教会の依頼を受け、毎年秋に墓を掘り返す仕事をしている。今年もその季節が来た。今年は妻を埋葬した場所を掘り返さなくてはならない。妻の死にまつわる噂の中、
彼は墓堀りをはじめる・・・

アイルランドの過疎の村での閉鎖的な人間関係、袋小路のように身動きのできない家族関係。
貧しい村で生きつづけるために息をひそめ、波風をたてず、時々ちょっと暴れたり、噂の輪を広げながら、日々をやりすごす。真相はわからないけれど・・・。
しかし、墓を掘ることで噂の真相が暴かれようとしている。